第8章 いつだって真剣勝負でしょ!
『あんたがバスケで誰かに劣るところ、想像できないわ』
その言葉に
滑稽なくらい心が暖かくなった。
「ありがとう。土曜日、みんなを負かしてくるね!」
『いや、あんた観戦でしょ』
「あ……そうだった」
『まぁでも、あんたがバスケを前にして、我慢出来ると思えないけどね』
さすが親友。
私のことをよくわかってる。
「アインちゃん、私バスケが好き」
『ん?』
「あの時私をバスケの世界に導いてくれて、ありがとう」
『………うん』
電話が切れると、机に置くタイプのカレンダーに手を伸ばした。
1つの日に赤で丸がつけられてる。
土曜日まで、あと3日。