第2章 放課後、小さな公園で
Side~火神 大我~
「…あぁ~疲れたぁ~!」
放課後、すっかり暗くなった道をひとりで帰る。
居残りとかマジだりぃ……
そのせいで今日は部活もできなかったし。
「バスケ、してーな…」
黒子と出会ってから、明らかにバスケに対する思いは変わった。
バスケが出来ないともどかしい。
確かここら辺に小さな公園だが、バスケットコートがあったはず。
俺は進行方向を変え、走り出した。
もうこんな時間だし、利用してるやつはいないだろう…
そう思ってた。
―――――――――……
公園に近くなると
ダンッ ダンッ
ボールの弾む音が聞こえてきた。
……誰か居んのか?
中を覗き込んでみると、
ダンッ ダンッ
一人の少女が、コートでバスケットボールをついていた。
さらさらと風になびく髪に、
低めの身長。
どう見てもバスケの選手には見えない。
チッ…先客か。
でも、俺だってバスケしてーんだ。
「おい!!」
俺はその女に声をかけた。