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山鳥と雛鳥

第8章 それが初恋というのか


雛鳥と小鳥は台所に行き、一期と琥珀糖作りを始めた。
煮詰め方など、繊細なものを扱うのは得意では無いのと、遠征で疲れた私は休むことにした。

30分ほどしたら彼らは戻ってきた。

「あとは固まったらちぎって暗くて風通しのいい場所で、ホコリなどに注意しながら乾かしたら出来上がります。」

「食うのは一瞬。作るのは時間がかかる。
めんどくせぇ茶菓子だな。」

雛鳥はまだ食べられないの?と聞いていた。

「まず、あのドロドロが固まってから型抜きするんだろ?それからだ。」

待ちきれない様子の雛鳥に小鳥はそういえばと続けた。

「文字書きの練習、今日の分は終わったのか?」

雛鳥は首を振る。

「それじゃあ、それが終わってからだな。
ほら、ノート取ってこい。」

雛鳥はつまらなさそうに間の伸びた返事をして筆記用具を取りに向かった。

「そうだ、山鳥毛。
ちょっとあいつの文字書き見てくれないか?」

「私が?」

「やってるかどうか見てくれるだけでいいんだ。」

「まぁ、いいが。」

なぜ、小鳥はこうも雛鳥のことを私に任せるのか不思議だった。
雛鳥が1番懐いているからとは言ってるがあまりにも頼りすぎていないか?

とは思ったものの、最近はこちら(本丸)に来ることが少ない雛鳥。
少しでも時間を作ってくれているのかもしれない。
そう思い私はありがたく、それを請け負った。
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