第7章 動物園に行こう
3人は素直にベンチに座って待っていると、うさぎがぴょこぴょこと彼らの足元にやってくる。
そして、私のところにも…なぜだ?
とりあえず来た1匹をしゃがみ抱き上げた。
「あ、キタキタ!」
雛鳥がうさぎの口元に人参を差し出すと、うさぎは直ぐにポリポリと音を立てて食べ始めた。
「食べた!食べたよ!
さんちょうもう!いちご!見た?」
「はい、とても可愛らしいですね。」
一期が雛鳥をにこやかに見ている。
「良かったな。抱っこしてみるかい?」
「する!」
私は抱き上げたうさぎを驚かせないようにそっと渡した。
「耳は掴まないで、そう。優しくな。」
「わぁ〜!ふわふわ。かわいい〜。」
雛鳥は自分の上で大人しくしている、うさぎを優しく撫でた。
「娘ちゃん、良かったね。」
乱の言葉に雛鳥はにっこりと笑った。