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山鳥と雛鳥

第7章 動物園に行こう


雛鳥を連れて、動物園にやってきた。

「あの…大人1枚と子ども1枚いただけるかな?」

受付の女性がはい、はいとテキパキ動く。

「お子様は未就学児ですか?」

「み、みしゅ…」

「小学校に通ってますでしょうか?」

私は雛鳥をちらっとみた。

「あたし、もうすぐ5歳だよ?」

その言葉に女性は納得して園内の地図と私のみのチケットを渡した。

「でしたら、お子様の分は無料になります。」

「あ、あぁ。どうもありがとう。では行こうか。」

雛鳥は頷き、私の手を握った。

「行こ!」

とても嬉しそうだ。

「あ、すみません。ホワイトタイガーとジャイアントパンダの閲覧は午前のみとなってますのでそこだけ注意してくださいね。」

女性の声に感謝を述べて私たちは園に入った。

「雛鳥よ、何から見るんだい?」

私は地図を広げ、雛鳥に見せた。

「ジャイアントパンダとホワイトタイガーがなんか言ってたよね?
お姉さんなんて言ってたの?」

「その2つはお昼時までしか見せてないから早めに見るようにと言っていたよ。」

「じゃあその2つから見よう!」

雛鳥はそう言うと走り出した。

「あぁ、あんまり遠くに行くんじゃないよ。
迷子になってしまう。」

「大丈夫!さんちょうもうなら見つけてくれるでしょ!」

私はやれやれとため息を吐き出し雛鳥の後を追いかけた。
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