第7章 動物園に行こう
服を選び顔を洗い、皆が集まるころには一緒に朝食をいただいていた。
「さんちょうもう!何から見る?」
「雛鳥が見たいところに行くといい。」
「本当!?そしたらレッサーパンダとクジャク見て、あとふれあい広場の山羊さんとか羊とかウサギのだっことかもしたい!」
「それじゃあ早く支度を終えていこうか。」
雛鳥がこうもうれしそうに生き生きしているのを見ると、こちらもうれしくなる。
朝食を終えると、雛鳥は早く早くと急いだ。
「そんなに慌てると転ぶぞ?」
と現世用の服を着てから出かけようとしたら、ガシっと誰かに肩をつかまれた。
「さんちょうもう~?」
肩をつかんだのは小豆だった。
「あぁ、君か…。どうしたんだ?」
「肌の模様は隠したのか?すごい見えてるぞ。」
忘れてた。
はしゃぐ雛鳥を見ていたらつい…なんて言い訳は通じないか。
「とにかく、これを首に巻いて手袋はこれにして…。」
中庭で嬉しそうに待っていた雛鳥が戻ってきた。
「さんちょうもう?まだ?」
小豆が雛鳥の前にしゃがんだ。
「娘さん、これを山鳥毛に貼ってくれないか?」
「ガーゼ?さんちょうもうけがしてるの?」
心配そうに私を見つめた。