第7章 動物園に行こう
次の日になり、私と小豆と太郎の3人で遠征へ向かうこととなった。
「山鳥毛もなかなかにわがままな質なんだな?」
小豆が私を見て笑っていた。
「私は、あまり主の娘さまに関わったことないですがどんな方ですか?」
太郎に聞かれ私と小豆は2人して考える。
「健気な子じゃないかな?」
小豆がポツリとこぼす。
私も雛鳥は健気だと確かに感じていた。
「あそこまでわがままを出したのは、初めてだと思うし。イヤイヤ期という反抗期もさしてなかったかと。」
小豆の答えに太郎はなるほどと呟いた。
「ところで、この三日後に現世に行くんだろう?
そのナリで大丈夫なのかい?」
「……?どういうことだ?」
「サングラスに赤い目にその髪型に肌の模様。
それはちょっとまずいんじゃないか?」
小豆はうぅんと唸った。
「目の下の模様はガーゼとテープで隠し、首元はストールを巻くのはどうでしょう?」
太郎の提案に私も小豆も納得する。
「そうと決まれば、早く終わらせて万事屋に行かねばならないな。」
小豆は大きく笑った。
「ほんとに君は、娘さんが好きなんだな。」
私は小さく「あぁ」と呟いた。
遠征をさっさと終わらせよう。