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山鳥と雛鳥

第7章 動物園に行こう


一期一振は自分の弟たちと一緒に娘を慰めていた。

「娘さん…。」

部屋の済でえぐえぐとしゃっくりを上げて乾いたばかりの瞳を濡らす。

「パパのバカ…大っ嫌い…」

一期一振はその言葉を聞くとスっと隣に座った。

「主さんのこときらいですか?」

「……。」

「一緒に遊んでほしかったんですね…?」

「………。」

娘は寂しそうに顔を伏せた。

「いち兄…」

五虎退と乱藤四郎が様子を伺う。
一期一振は大人の事情は仕方ないという気持ちと遊びたい、寂しいという気持ちの中で揺れる幼子の背中を優しく摩った。

「娘さんはとてもご両親想いですね。」

一期一振は弟たちと触れ合うように娘にも触れた。

「主と遊びたくない?」

娘は首を横に振る。

「そうですか…。」

なだめきれたかは分からないが、娘が落ち着いたのは確かだった。

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