第6章 雛鳥は分かっている
問題なのは湯あみだった。
刀剣男士というだけあり全員が男だ。
年代が同じくらいの若鳥たちがいたとしてもみな、抵抗があるらしい。
「洗い方くらい知ってるもん。」
「だが、洗い残しとかあるかもしれない。」
「でも、パパたちが男の人とお風呂に入るのは良くないって・・・。」
私は頭をかいた。さてどうしたものか…。
「今日一泊だけだしちょっと汗とか汚れ流すくらいでいいんじゃない?」
そう提案してきたのは次郎だった。
「…そうだな。そうするとしよう。」
雛鳥が食事の片づけの手伝いをしているうちに湯を沸かしてもらった。
何かあった時のために、脱衣所にて私は待機していた。
温かい湯に気分がいいのか歌を歌っている。
「雛鳥よ、湯加減はどうだ?」
「あったかいよ~。」
「そうか、ならよかった。」
しばらくすると雛鳥は上がると私に伝えてきた。
乱が私の代わりに雛鳥を拭いてくれた。
「しっかり拭かないと風邪ひいちゃうからね。」
雛鳥は風呂から上がると、寝巻きに着替えさせてもらった。