第5章 新しい翼
と私は我が翼を見るとすごく不愉快だという顔をしていた。
「聞いてるよ?娘ちゃんのお気に入りなんだって?
わざわざ、こうやって様子見に来る辺りヤキモチかい?」
「ハハハ、違うな。新しい刀剣と仲良くできているか心配でな。
まぁ、相手が我が翼だったから安心はした。」
「……。」
「どうした?」
「いや、なんでもない。」
姫鶴はそう言うとどこかへ行ってしまった。
「あ!ひめつる!まって!」
雛鳥も立ち上がり後を追った。
残された乱と次郎にじっと見られる。
「いいの?追いかけなくて?」
「あ……あぁ、いや……。すまない、ちょっと遠征の報告をしに行ってくる。」
私もその場を後にした。