第4章 心も成長する
30分ほど経った時、台所から加州たちの声が響いた。
「おーい、おやつ出来たぞ。」
加州の声に雛鳥はぱっと立ちあがった。
「おやつだって!みだれ!行こう!」
「うん!いいよぉ!」
乱も立ち上がった。
「さんちょうもうのも取ってくるね!」
にこにこと二人は満面の笑みを浮かべていた。
「その必要はないよ?
はい、三人分。」
安定が盆に乗せたおやつの器を持ってやってきた。
「わー!やすさだ!ありがとう!」
「うん。」
雛鳥は嬉しそうに二つの器を受け取り、乱は器一つと箸を二膳フォークを一つ受け取った。
私も机の上にある書類を、片づけた。
「さんちょうもう、はいどうぞ。」
「あぁ、いただくとしよう。」
雛鳥は、にこっと笑うと私の隣に座った。
「山鳥毛さん、どうぞ。」
「ありがとう。」
乱から私は箸を受け取る。
乱は、机の対角に座った。
「いただきます!」
雛鳥の元気な声を合図に私たちはおやつをいただいた。