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山鳥と雛鳥

第4章 心も成長する


それに対して堀川国広は平然と続ける。

「え、だって主さんも時々食べてるのを見たから。
執務中につまみたくなるんだって。」

「主も食べてるの…」

「主さんに教えてもらったんですけど、作り方は簡単ですよ。
マカロニを茹でて、程よくやわらかくなったら熱湯から上げて少しサラシ水でぬめりを取る。
紙で水気を切ってから砂糖ときな粉を一対一で混ぜてから振りかける。主さんが娘さんも食べたいと言い出すと思うからマカロニときなこのストックも買っといてって頼まれてたんです。」

「さすが親だな…娘さんのことなんでも分かる。
未来視してるのか?ってくらいだ。」

加州清光は唖然としていた。

「ねぇ、今日のおやつマカロニきなこ?」

全員の顔を窺いながら雛鳥は私に訊ねてきた。

「だと思う。」

私は雛鳥の頭をポンポンと撫でた。
雛鳥は嬉しそうに笑い、子鼠をカゴに入れた。
加州清光と大和守安定は堀川国広から、荷物を預かり台所へ向かう。
堀川国広は金銭の帳簿記入をするために別室へ、乱藤四郎と私と雛鳥の3人が部屋に残った。

「娘ちゃん、何して遊ぼっか?
外で遊ぶ?」

雛鳥は、箪笥から紙風船を取出し「これがいい」と言った。
部屋で遊ぶ気分らしい。

「そっか!」

2人は紙風船を膨らまし、遊び始めた。
私は二人を見守りながら、報告書を作っていく。
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