第4章 心も成長する
毎日、子鼠の世話をしにやって来ては子猫以外の若鳥たちと戯れる。
保育園が休みの日は昼頃からやって来ては一緒に昼飯を食べ、子鼠と遊んでいる。
「お友だちのみーちゃんがね、へやんぽ?お部屋の中でお散歩させるんだって。」
畳の上に子鼠を下ろし、子鼠はチョロチョロと部屋の中を歩き回る。
それを雛鳥は楽しそうに見つめていた。
「はむちゃんからしたらこの部屋もそこそこ大きいんだろうね。」
乱も五虎退もハムスターの様子を眺める。
「あ、やっぱりここにいたか。
娘さん、これからおやつを作るんだけど何がいい?」
大和守安定と加州清光が部屋を覗き込む。
雛鳥は2人の方を見て少し考えた。
「んー。」
「何がいい?大福?羊羹?」
乱もどうするかと提案していた。
「マカロニきなこ!」
ま、まか…?きなこ?
雛鳥以外の皆が私と同じことを思ったのか目を見合せた。
「え…とそれは?なに?」
「マカロニきなこはマカロニきなこだよ!
マカロニきなこ食べたい〜!」
ここではわがままも多少許されるのが分かっているのか雛鳥は目の前にいる子鼠のように頬を膨らました。
(子鼠の頬が膨らんでいるのは餌をいつの間にか頬袋に詰めていたみたいだ)
それもまた、幼く愛らしい。
「買い出しから戻りましたぁ〜。
あ、娘さん。いらしてたんですね。
随分、賑やかだなぁと思ってたんで」
堀川国広がひょこりと顔を出した。
「ほりくん!おかえり〜!」
雛鳥に堀川国広はにっこりと微笑んだ。
「ねぇ、堀川くん。マカロニきなこって知ってる?」
大和守安定が堀川に訊ねた。
「まかろに、きなこ…ですか?
ぱすたのマカロニにきな粉と砂糖をまぶした…」
「なんで知ってるの!?」
加州清光がギョッとして声を上げた。