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山鳥と雛鳥

第11章 私の幼少期と彼ら


ものの数分で戻ってくると、私たちは縁側に座って庭を眺めながらおやつを頂いた。

「どうして、また急に俺たちの顔が見たくなったんだ?」

「うん…まぁ、正直言うと“みんなの”というより山鳥毛に会いたくなっただけなんだよね。」

「山鳥毛かぁ、山鳥毛なら今任務に行っててちょっとしたら帰ってくるんじゃないか?」

「あ、任務に行ってるんだ。」

「山鳥毛がどうしたんだ?」

「昨日さ、恋話の流れで初恋の相手は〜みたいになってね。
よく考えると、私あの人が好きだったんだぁって
なんて言えばいいか分からないんだけど
あの人、ずっと一緒にいてくれたじゃん?
もちろん加州もごこたもいつもいてくれてたけど、いつからあの人を追いかけるようになってたかなぁって思ったら
あぁ、私の初恋って山鳥毛なんだなぁって。」

加州は黙って話を聞いてくれた。

「あ、でも内緒にしてね!
こんなことパパにも山鳥毛にもバレたら、なんか面倒くさいことになりそうだから!
それに、山鳥毛に至っては私みたいな小娘って娘にしか思って無さそうだし?
娘からのラブコールなんて気持ち悪いでしょ?」

私は困ったように笑った。
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