第7章 シルバーブレット
顔を上げると、どこか暖かい表情の赤井さんが居て。
髪を撫でる手が止まるとそのまま唇が重なる
唇が離れると、今度はオリーブ色をした綺麗な瞳が鮮明に見え
赤井さんの頬や首に触れると伝わる掌への温度と共に、ちゃんと今目の前に存在してくれて、傍に居てくれる事を改めて実感すると凄く嬉しくて。
途中迄でも何年も見てきて、こんなに柔らかい表情の赤井さんは初めて見る
沖矢さんの服装のままだから少し不思議な感じもしつつ...
「どうした、今度は随分と上機嫌だな」
『だって...赤井さんが目の前に居るんだもん..』
そのまま膝の上に乗せられ、首に腕を回すと赤井さんの両腕に包まれる。
こんなに顔や首を触っていたと言うのに一切怒らないどころか
「ホォ...そいつは嬉しい。今の俺はまるで、呪いの解けた野獣の様だな」
なんて可愛らしい事を言う所も愛おしくて。
『なら...私は、ベル?』
「ああ、そうだな」
唇が重なると、離れて、閉じていた目が合うとまた重なり
ゆっくりと、湿ったキスへ変わっていく。
そのままクルっと組み敷かれ、口内へ舌がぬるりと挿り込んでくる。
沖矢さんの時よりも少しだけ強引で...
だけど気持ち良くて...
着ている薄手のニットワンピースの下から、腿をなぞる様に手が中へ入ってくる。
『ん...』
まだドコも触られていないというのに声が漏れて...