第7章 シルバーブレット
『赤井さん...』
沖矢さんに心を惹かれてたのに、今はその正体であった赤井秀一が...
彼に対して何年も前に置いてきた感情が今ハッキリと動き出していくのを感じた。
「漸く会えたな。少々待ちくたびれそうにもなったが、お陰でみなみの推理を嗜む事が出来た」
『推理...嗜むって.....』
「どうした、お前は俺が好きだったのでは無いのか?」
『えっ...』
どうしてそういう事サラッと言えちゃうのかなぁ...
確かにそう、だけど...
「あぁ、それは過去だったか。」
『えっ!あの、いや...』
「ん?何だ?」
って、少し笑い堪えてる...?
赤井さんってそんなに...こう、まるい人だったっけ?
まあ私が見ていなかった年数の分がかなりあるからね...
そんな赤井さんの事が少し愛おしく見えたり...
「ところで真純には何と話したんだ?」
『あの時点で少し察したので、赤井さんについての描写は見ていないと答えました』
「そうか、真純は前々から沖矢を疑っているからな。今後聞かれても知らないフリをしてくれ。勿論この事も絶対に話してはならんぞ」
『勿論です。あ、それと...』
「なんだ」
『真純ちゃんならって思って、私がこの世界に来た事を話しちゃいました...』
「それについて真純は何と言っていた?」
『少し信じてくれているみたいでした』
真純ちゃんが少しでも信じてくれた理由って多分...アポトキシンについて私が知っていたからだよね?
けど...真純ちゃんとアポトキシンにどんな関係があるのだろう