第6章 貴方って
ポアロに行くってなるとやっぱり沖矢さんには連絡しずらくて…
また内緒にしてしまった。
午後の外は暖かくて心地好い風が吹いてる
マスクをしなくて済むのは楽だな
歩いているとすれ違う高校生の制服は帝丹高校の物だと直ぐに分かり
当たり前だけど米花町に居るんだなあって、嬉しかった。
少しするといろは寿しの看板と共に毛利探偵事務所の看板も見えてきた。
カランカランと言うドアベルの音と共に店内へ入ると
「いらっしゃいませ〜!」
女性が笑顔で出迎えてくれた。
梓さんだ…!
この世界に来てコナン君と沖矢さんと零としかまだ出会っていなかったから、また新たに此処の住人に出会えて嬉しい
またカウンター席へ案内され、柔らかい椅子に座る。
お客さんは三組と、程々に居る。
けど、零の姿が見当たらない
「あ、安室さんなら今買い出し中ですよ!あと少しで帰ってくる筈です!」
『あっ…そ、そう…なんですね』
私そんなにキョロキョロしてたかな…
零目当てって訳では、無いような…いや、そうなのかな?
「安室さんは人気なので、もしかしたらお姉さんもそうなのかなと思って!」
なるほど。たしかに映画でそんなシーンがあったのを思い出す。
梓さんも大変そうだ
そうだった 此処では、いや常に“安室さん”って呼ばなきゃだったね