第2章 はじまり
目を覚ますとそこは、さっき目覚めた時よりも遥かに安心の出来る場所だった。
白い天井、手には点滴が繋がれていて直ぐに病室だと分かった。
個室になっていて、あの後倒れたんだったって思い出した
もしかして…コナン君が…?
もしそうだとしたら、所持品無しの上にあんな怪しい様子でウロウロして名前も分からない人間が個室に入れてるのも少し納得が行く
ベッドの上の名前の欄も空白だし
当たり前のように考えてたけどもしかして本当に…
本当に名探偵コナンの世界に来てしまった…?
なんて馬鹿な事があるの?なんだか少し可笑しくなってきてた所に扉をノックする音が。
『は、はい』
看護師さんが入ってきて体調等聞かれ、さっきまでの頭痛も体の倦怠感も全て消え去っていた事を話すと退院して良いように言われた。
『あの、此処って…何処、なんですか?』
なんて馬鹿らしい事を聞くと看護師さんは一瞬キョトンとしてから
「此処は米花町ですよ」
と。
嘘…本当に…私、トリップってやつ…しちゃったの?
また脳内が混乱しそうな所で
「ホテルを手配しておりますので」
と言われてそのまま病室を出て、病院を出ると外はもう真っ暗で
手配された運転手が乗っている車に乗った。
ただでさえ訳が分からないのに、こんなに優遇?されてるのは
きっとこれもコナン君が絡んでるからなのだろう。