第5章 交差
暗い部屋の中、舌を絡めながらそのまま近くにある
大きなテーブルの上に置かれた物を沖矢さんが片手で乱雑に退かし
足を腰に回したまま仰向けになる様に横にさせられ、少しして唇と体が離れると吐息混じりにセーターを脱ごうとする沖矢さんを感じて
起き上がり、セーターの裾を掴む沖矢さんの手に上から重ねて脱がすと
官能的なムスクの中にどこかスパイシーな香りの漂う熱を帯びた体は、硬くて鍛え上げられた腹筋と胸筋にやっと触れる事が出来て
沖矢さんの体に腕を回しながら腹筋から唇を吸い付かせていくと、ベルトを外す音が聞こえて。
胸筋へ リップ音を鳴らせば下から顎を掴まれて
「みなみさん」
また唇を重ね合わせながら優しく後ろへ倒され
首元に何か見えた気がするけど、それも今はどうだっていい。
両手を頭上に上げられたまま沖矢さんの右手で抑えられて
左手を頬から首筋、鎖骨へと滑らせて行き、ブラ越しに大きくて温かい手で乳房を包むように揉まれる。
薄い生地越しに伝わってくる手の感触は
たった数時間程前の零との記憶ともリンクしそうになって…
早く沖矢さんで満たされたくて。