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スモーカー【名探偵コナン】

第5章 交差


「驚いた。まさか…」

みなみさん…
貴女が益々分からない。

戸籍は嘘だと思っていたが、その訳が別世界から来たって?
笑わせてくれるよ。僕を揶揄っているのか?
それならどれほど良かったか。

となると僕より先に赤井に出会っていた為、赤井…いや、FBIが架空の戸籍を作ったという事か?

確かにこちらの世界を少なからず知っているなら、みなみさんを傍に置きたいのは納得がいく。

ただ、それがなんで赤井なんだよ
なんであいつよりも早く僕が…みなみさんに出会っていなかったんだよ。

『おかしいと思われても仕方ないです。私も最初は戸惑ったし、今でも慣れない事だらけです…』

「こんな事が本当にあるとは思いませんでした。僕の事を知る人が他にも居たとは…」

だが赤井と僕の事も何も話してこない
そこまで分かっていないのか、気を使っているのか

ここまで来て話してこないという事は恐らく前者だろう。
という事は沖矢昴の正体も分かっていないのか…

『本当…突然でごめんなさい。でも安室さんの事は今後誰にも話しません、絶対に』

顔を上げれば今にも泣き出しそうなみなみさんが…

みなみさんが悪い人では無い事が分かって良かった、みなみさんなら黙っていてくれる筈

「お願い、しますね…」

さっきより冷静になれたが、今もまだ混乱している。

『はい、勿論です』

安室さんは凄く複雑そうな顔をしていて…

『本当にごめんなさい。私、帰りますね』

安室さんには悪いけれど凄く申し訳なくて、逃げたって思われても良い
この状況から抜け出したくてドアへ向かったのに…

「行かないでくれ…」

どうして…

どうして引き止めるの?
自分の事を沢山知っている人間が傍に居て嫌じゃないの?

私の腕を掴む安室さんは何だか悲しそうな顔をしている
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