第4章 新しい人生
何店舗か入って他にも必要な物を買い、残すは下着のみ。
このまま歩いていけば右側にあるんだけど…
「ん。みなみさん、私にはお構いなく見てきてください」
流石は沖矢さん。私がそこを気にしているのも気付いていたなんて
「まあ、私に選んで欲しいのならば話は別ですが」
なんてまた耳元でそう揶揄ってきて、どこまでも余裕そうに微笑する沖矢さんとは対照的に一人で勝手に顔を赤くしてる自分が悔しかったり。
『それは…結構です』
少し拗ねた様に見せたくてそのまま一人でランジェリーショップで買い物を済ませた。
『お待たせしました』
「いえ、それでは行きましょうか」
無事全ての買い物を済ます事ができて、駐車場へと歩き出す
また腕を組みながら歩いてるけど、さっきからずっと沖矢さんの腕が私の胸に当たる回数が多くて、その都度毎回勝手にドキッとしちゃって…
顔を上げると私の方を見ながら「どうかしましたか?」なんて澄ましてて。
わざとなのか偶然なのか、最早そんなのどっちでも良くなるくらい
あれ以降私の頭の中は沖矢さんで染まり始めていた。
車内では沖矢さんとのキスが何度も鮮明に蘇ってきたのは大変だったけど
なんとかホテルの前まで到着した。
こんな落ち着きのない頭じゃ危険なのは分かるけど、沖矢さんとはここでお分かれって思うと寂しくて堪らなかった。
どうせまたすぐ会えるのも分かっているし、そもそも彼は私を監視下に起きたいだけだろうけど…会えるならそれでも良い。