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スモーカー【名探偵コナン】

第24章 その先に待っているもの



混乱した脳内で重怠い体を起こそうとすると、コンコンコンとドアをノックされた。



やばい、早く出ないと...



「すんまへん!入ってますか!大丈夫ですか!」



「あ、今出ます!」



ドアを開けると学生ぐらいの女の子が少し焦った様子で。
一体自分はどのくらい此処に居たのだろう...



『ごめんなさい...どうぞ』



冷汗を拭いながらも、その女の子に譲って水道で手を洗う。



鏡を見ると何とも良くは言えない顔色をしていて、額の傍の髪の毛は汗で濡れていた。



寄ろけながらも、この見覚えのないトイレから何とか外に出る。



『なに...此処...』



目の前に広がる光景に理解が追い付かなかった。



こんな所知らない...



人通りはそこそこ。
壁を伝いながら歩いていくと、どうやら公園の傍のトイレに居たらしくて。



杯戸公園...?
聞いた事が無かった。



何処か他の県に居るのか?
看板をよく読んでみると、どうやら都内みたい。



東京にそんな場所は無い。
だけどここにはしっかり東京と書いてある



もう何が何だか分からない



自分が自分である事以外の記憶が何も無いのも、杯戸町という名前も
何故ここに居るのかも。訳が分からなかった。



どうしよう。
どうすればいいんだろう?



自分がどうするべきかも分からなくて、最早お手上げ状態で居ると
後ろから言い争っている様な関西弁が聞こえてきた。



聞いた所で意味は無いのかもしれないけど、今は誰かに聞かざる負えない状況だ。



だけど...今聞けそうなのは、さっき個室をノックしたポニーテールの女の子と
色黒な男の子のカップル?しか居なかった。
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