第3章 初めまして
そう言ってあげると分かりやすく嬉しそうなコナン君。
可愛い…
蘭ちゃんはきっと寂しいだろうけど、それを言ってしまったらコナン君を焦らせてしまったりしそうだから勿論言わなかった。
ただここでも思うのは
私が見てきた所までと、そこから飛んで数年後にゼロの執行人を見た事と、赤井秀一は生きていたって言う事だけは分かってるけど
こっちの世界ではどこまで進んでいるの?
見てきた物ではゼロの執行人が一番新しいし、コナン君達も安室さんについて知ってるって事はそれよりは進んでるって事だよね?
ってなると結局私には分からないな… 何だかもどかしい気もしつつ。
自分の認識とこの世界がどういう進み方してるのかがイマイチ掴めないのもなあ…
『ねえコナン君』
「ん?」
『あのさ?沖矢さんって本当に大学院生なの?それだけ?』
「えっ…?そ、そうだよ?あ、僕そろそろ学校行かないと遅れちゃうからまたねみなみさん!話せて良かった、これ僕の連絡先だから入れて置いてね!またね!」
沖矢さんの事を聞いた瞬間少し動揺したように、連絡先の書いてある紙を渡され、ランドセルを背負って光の速さで行ってしまったコナン君。
んーこれは…何か隠してるよね?
けど沖矢さんは絶対に悪い人では無い筈だし
後で考えよう
もう少し歩こうと思ったけど、ホテルに戻ろう。
・
“昴さん、さっきみなみさんと話してきたよ!”
“おはようボウヤ、何か分かったか?”
“僕について色々教えて貰ったけど、みなみさんが昴さんは本当に大学院生なのか?って”
“何か話したか?”
“何も話してないよ!ただ結構疑ってるかも…”
“そうか、御苦労だったなボウヤ”
もう俺を疑い始めていたか。
そりゃおかしいとは思われても仕方の無い事だが…
みなみに正体を明かすにはまだ早い。