第3章 初めまして
「そりゃあ僕も初めて聞かされた時は何が何だか分からなかったよ、でも安室さんについても知ってるんでしょ?他にも…そうなると、信じる他無いよ」
『ただ途中までしか分からないんだよね…力になれなくてごめんね』
「それは仕方が無いよ… それでさ?僕について教えてよ、僕の事沖矢さんには話してないんでしょ?それってつまりさ」
『うん、私の知ってる限りその描写は無かったからね。コナン君は工藤新一君だよね』
一瞬驚いた表情をしたけど直ぐに元の表情に戻ったコナン君。
そのままコナンになった経緯も今の生活の事も全てをコナン君に打ち明けた。
「へえ なんだか凄いねみなみさん、僕の生活全部見られてる感じだね」
『気を悪くさせちゃってたらごめんね…』
「大丈夫だよ、じゃあ組織の事もあんまりって感じ?」
『うん、昔の映画には出てきたり、赤井さんの時とかは覚えてるけどね。その後はあんまり…』
こんなに小さな体でランドセルを背負ってても中身は高校生探偵だもんね
さっきから難しそうな顔をしているコナン君。
小学一年生のする表情では無い
何か力になれれば良いのに、あの後ちゃんと見てこなかった事にまた後悔している。
「そっか…あ、えっとさ もう一つ聞いても良い?」
『うん!いくらでも聞いてね』
私の記憶にある範囲ではいくらでも答えてあげたいし微力でも力になりたい
沖矢さんの事は信じてない訳では無いけど、正直今一番信用出来るのはコナン君だけ。
「あの…さ?その、蘭と、俺って…どんな感じ?」
さっきまでの難しい表情からは一転して今度は少しモジモジしながら頬を赤く染めるコナン君。
そっか 高校生って言ってもまだ子供だもんね
そんなコナン君も凄く可愛らしく見えたり。
『蘭ちゃんと新一君?それは聞くまでもなく順調だよ!だから絶対に大丈夫、会った事は無いけど蘭ちゃんは凄く優しくて真っ直ぐな子だしね』
この2人の間は色々あって大変そうだけど
お互いがお互いを想いあってる事だけは
きっとこの先も変わらない事実。