第21章 お咎め
何となくで着替えた服装で外に出て何となくで歩き出す
歩く事だけに集中しようとすればするほど、頭の中は色んな感情や考えが頭の中を駆け巡り始めた。
面接に行ってきた事は先ず、成長という風に捉えていいだろう
だけどそれにはまた赤井さんに嘘を着いてしまったと言う事でもあって。
そしてその後の零との再会。
思い出せばたったこれだけの事だけど、今の自分にはこの僅かな出来事だけても混乱させるには十分だった
何から対処しようか
とにかく今は零に混乱している場合では無い事だけは分かっている。
赤井さんについてだ。
今の自分がこう思って良いのかすらも分からないけど、赤井さんは私に対してまだ愛は残っているのかな。
もしも、今もこうして傍に居れるのがやっぱり愛でも何でもなくただ赤井さんの優しさなのだとしたら…
仮に私が逆の立場だとして、もし浮気されたなら後に相手を振るだろう
辛いに決まってるもん。
でも私はそれをやってしまったのだ
自分のした事にきちんと向き合わなければいけないし、今後を決めるのは赤井さんであって、例えこの先どんな結果になっても文句は言えない。
だけど、こうやって前みたいに関わることが出来なくなってから改めて
私は赤井さんの事が大好きなのだと知らされる
でも、今更どうこうできる訳でも無さそうで。
なんて事を考えながら歩いていたら、気付けば駅の方へ向かっていた。
懐かしいな この世界に来た時も駅が近かったのを覚えている
あの時の事は今でも鮮明に。
あの場所は確か…
この通りを進んで行くと林があって
ここまで来ると誘われるように足を進めていき、例の小さな林の前まで来た。
「……行ってみるか」
今日は晴天。
ここの小さな林は普通に太陽の光も射し込むしまだ昼であるこの時間帯なら大丈夫だろう。
そう思い、林に足を踏み入れた