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スモーカー【名探偵コナン】

第20章 本音


窓の外はすっかり暗くなり、涙も引いてきて一度冷静になった。

どうなったとしてもしっかり話そう。

丁度沖矢さんからそろそろ着くとメッセージも届いた事だし...

毎日顔を見合わせてるというのに、違う緊張感をこんなに持ってる事に可笑しく感じてしまう



しばらくするとドアの開く音がして、帰ってきたみたい

『おかえりなさい』

玄関まで行くと沖矢昴としての赤井さんが立ってた

「ただいま、みなみ」

沖矢さんの姿でも顔を見るとやっぱり自然と嬉しくなってきて。
だけど今日はしっかり話すと決めた


『お疲れ様でした』

「ああ。みなみも安室君とは楽しかったかな?」

突然求められる感想は正直心臓に悪い。

慣れた手つきでマスクをペリペリと外してソファに座る赤井さんは
何とも言えない威圧感というか、疲労もあるのだろうと伝わってくる


『赤井さん』

「どうした」

『その...ちょっと、良いですか?』

「ん?ああ」

ソファから立ち上がり、テーブルの椅子の方へ座る赤井さんにつられ
向かい側に座った


『...最近 色々ごめんなさい』

あれだけ考え迷った末に出た第一声がこの言葉だった
これではダメだろ...って一瞬で不安になるし自分が嫌になってしまう...

「何がだ」

『その、赤井さんに勘違いさせてしまってたりするかと思って』

「安室君の事だな?」

『はい』

「そうだな 安室君がお前に気があるのは確実だが、お前はどうなんだ?」

赤井さんは間違いなく怒ってる様子で。
だけど声を上げる訳でも無く、罵倒してくる訳でも無い、ジワジワと攻めてくるタイプだ。


『私は、赤井さんが好き...』

「そうか。その言葉が聞けて何よりだ と言いたい所だったんだがな」

『...』

言葉が出てこなくて。

「安室君に魅力を感じるのも無理は無いだろう。違うか?」

『そんな、事...』

「何も責めている訳では無い。みなみの気持ちを知りたいんだ」

『確かに、安室さんに魅力を感じなかったと言ったら嘘になってしまうのは事実です。だけど...だけど、私が心から好きなのは赤井さんなんです』
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