第19章 悪夢からの解放
「赤井さん」
「赤井だと?!」
なぜ奴が…
「どんな状況だ、ボウヤ」
「待って」
スピーカーフォンの音…
コナン君、一体君はなんて事を……。
「ピンガが潜水艦に逃げるつもりだよ!潜水艦を必ず止めて欲しい」
「潜水艦にダメージを与える為の武器を米軍から手に入れてある」
僕の国でよくもそんな事を。
「米軍の武器を日本国内で使う気か」
「その声は安室…いや、降谷零君か。みなみが世話になったな」
このヘッドセッドから聞こえる声は相変わらずだな、安室君。
みなみとの時間は楽しめたかな?
にしても上空から見る八丈島は広大だ。
こんな中拐われたらみなみからすれば心細かったであろう。
「勘違いするな、お前の為ではなくみなみさんの為にした事だ。本当にその武器を使うつもりなのか」
「日本に迫る脅威を打ち払うのも、在日米軍の役割じゃなかったかな?」
「日本で勝手に活動してるFBIの台詞とは思えんが…まあ、所詮余所者のFBIでは日本国内で拐われた自分の彼女を救う事はできなかったな」
「みなみの救出に関しては礼を言うとしよう、安室君。だが、あまり彼女で弄ぶのは辞めていただきたい」
「弄ぶ?笑わせてくれる。今みなみさんは公安の安全な場所で匿っている。それよりも、止められるんだろうな その武器で」
安室君は相変わらず俺への敵意が凄い様だが、みなみを救出出来なかったとのは事実だ。今も尚組織に潜入出来ている彼だからこそ早くやれた事だろう。
「ああ。潜水艦の位置さえ分かればな」
上空からこの暗い海にこいつを放つには少々困難だ。
「出来るか?ボウヤ」
「うん、やってみる」