第19章 悪夢からの解放
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「漁船のスクリュー音もキャッチしています。追いますか?」
「待て。行先は分かってる」
「兄貴!これを見てくだせえ!」
シェリーと思われる女の様々な老若認証システムの画像
「これはどういう事だ」
「ベルモットから送られてきやした」
「直美が持っていたシェリーの一致画像はテストってファイル名だったから念の為にもう一度彼女達の顔を“老若認証”で検索してみたの
そしたらこの有様。どうやらよく似た人間を同一人物と判断しちゃう欠陥システムみたいね」
ふざけるな
シェリーでは無いだと?
「何が老若認証だ!とんだクソシステムじゃねえか!!」
「となると…つい最近拐ったあの女も違ぇのか…」
「どういう事だ、ウォッカ」
「あ、いや…ピンガの奴がカメラに突然現れてシステムに掛けても出てきやしない女が居るって」
「そいつはどうしたんだ」
「勿論拐ってきたんですが女は何も吐かず、バーボンの奴が突然来て…」
「バーボンだと?何故だ」
「どうやら女を殺しに来たらしいです」
「女の死にゆく様を、しっかり見届けたんだろうな?ウォッカ」
「…実は、バーボンの奴…潜水艦を汚したくないとか何とかでその場では殺してなくて」
「探し出せ あいつは信用ならねえからな」