第15章 変化
「なんだよ、ネエちゃんクジ運無えな」
「オイオイ、お前らだってみんな同じだろ?」
そう、抽選の結果はと言うと…
見事に皆仮面ヤイバーチップスだった
阿笠さんごめんなさい…
哀ちゃんはどうやらフサエブランドの整理券に並んでいるみたい
『ごめんね〜…これ、食べてね』
とりあえず手に持っていた仮面ヤイバーチップスをあげて、哀ちゃんの方を見ればさっき会った老婦が列に来ていて…
どうやら哀ちゃんまでで整理券配布が終了してしまい
それを後ろに並んだ老婦に渡したみたい。
「その様子じゃ、どうやら外れたみたいね」
「全員もれなくな」
哀ちゃんの視線が苦笑いをする自分と合えばフッと笑われ…
「ガビョーン!ダメじゃったのか〜!」
デパートを後にして阿笠博士の家へお邪魔すると、ホエールウォッチングを期待していた博士は案の定悲しんでいる
どうやら阿笠博士はまた何かを発明していたみたいで…
水中スクーターや海中ヘッドセット等を疲労していて、昔よく見ていた博士の発明品疲労を目の前で見れるのはまた感動的である
可愛らしいイルカや亀の形をした着せ替えヘッドに喜ぶ子供達は
抽選の事等すっかり忘れている様に見えて安心しているとドアが開く。
「おー!盛り上がってんねー!」
園子ちゃんと蘭ちゃんが入ってきた
「みなみさん、こんにちは」
「こんにちはー!」
『こんにちは!久しぶりだね』
バッグの中からまたバイブ音を感じたけど、今はもう阿笠博士の家に居るんだし確認は後でで大丈夫だよね…?
「ねえみんな、八丈島のホエールウォッチング行きたいんでしょ?」
「え、なんでそれを?!」
「エスパーか?!」
「園子のお父さんのホテルが八丈島にあるんだって」
園子ちゃんはどこか得意げな表情をしていて、流石は鈴木財閥……
「もしかして…」
「僕たちを…」
「連れてってくれんのか?!」