第14章 日常
零に後でお礼のメッセージを送ろう。
テレビを消して風呂場へ。
脱衣所に着くと、丁度赤井さんがシャワーを浴びている。
一緒に入るのは二回目だし…色々してきたけどやっぱり恥ずかしくて。
スルスルとガウンのリボンを解き、脱衣カゴに入れようとすると
今日赤井さんが着ていたシャツと下着が入っていて、傍には少し湿ったバスタオルが掛かっている。
もしかして赤井さんは既にシャワーを浴びていた?
だとすれば今こうしてお風呂に誘ってくれたのは…
「みなみ、入らんのか?」
『あ、只今…』
シャワーが流れたままの浴室へ、赤井さんに腕を引かれて入る。
『あっ、ちょっ…』
「何を隠している、今更」
『…それとこれとは別なんです…』
赤井さんの腕の中に包まれ、髪を撫でられながら背中とお尻には温かいシャワーが当たっている
「洗ってやる、座れ」
『えぇ…自分で洗えますよ…』
「良いから座るんだ」
『はい』
椅子に座り、後ろから優しく洗ってくれる赤井さん。
赤井さんは既にシャワーを浴びていたと言うのに、今こうして当たり前のように一緒に入ってくれる優しさにまた惚れてしまう。
大きな手で髪の毛と体を優しく洗ってくれて。
時々、乳房を執拗に触(洗)られた気がするけど…まあ気にしないでおこう
お湯を張った浴槽に足を伸ばした赤井さんの真ん中に背中を向けて浸かる。
『あ〜凄く気持ちいいです』
「そうだな」
『最近はシャワーだけが多かったので、赤井さんと入れて嬉しいです』
「しっかり湯に浸からんと駄目だぞ。これなら一緒に居れるだろ?」
『はい!あの、態々ありがとうございます…』
「何がだ。俺はみなみと風呂に浸たかっただけだ」
赤井さんの言わない気遣いについて直接言うのは失礼な気がして…
それでもこうして安心させてくれる。
こんな幸せな日常が続いて欲しい
赤井さんの手は浴槽の淵に伸ばしていて、その上に手を重ねると手の平を返し、ギュッと繋いでくれる。
頭を赤井さんの肩に預けて密着させると、より一層筋肉質な体を感じられて。
もう片方の手で肩にお湯をかけてくれて顬にキスを落としてくれる。
これは本当に赤井さんの行動一つ一つに惚れ惚れしてしまう入浴タイム。