第10章 深い繋がり
インターホンの画面で確認しても誰も写っていなかったけれど…
見覚えのある髪の毛が見えて。
赤井さんは変装していない為、私が出ることに
「みなみさん、こんにちは!」
『コナン君、こんにちは!』
コナン君には工藤夫妻が日本に来る事だけをメッセージで送っていて
離れて暮らしていて、今は小さくなった体で過ごしているってどれだけ心細い事か…と思ってしまったり。
「な、なんだよ…別に、今日は休校だから来ただけだし」
なんて言いながら少し頬を赤くして目を逸らすコナン君はやっぱりまだ子供らしくてどこか可愛い。
幼児化したと言っても元の年齢もまだ17歳。
どんなに凄い推理をしても子供に変わりない訳で。
玄関に上がったコナン君と赤井さんが待つリビングへ
「赤井さん、こんにちは!」
「よく来たな、ボウヤ」
「うん!今日は休校だし僕も暇だったからさ」
赤井さんとコナン君の組み合わせはどこか可愛らしさもあるけど
赤井さんを助けたと言っても過言では無い事をしたのもコナン君であって。
17歳ながらあの頭脳は凄い。
程なくして赤井さんの携帯に工藤夫妻が到着したと連絡があって
もう少しで来るらしい。
とても緊張する…
「そういえばみなみさんはここの生活に慣れた?」
「うん、まだ少し慣れない所もあるけど…ここの住人としては馴染んできた筈だよ」
「そっかあ、それなら安心だね」
「うん!それに私には赤井さんが居るし、心強い人達が居るからね。コナン君もありがとね」
「えっ?僕は何も…」
「いや、ボウヤは良くやってくれたぞ?お陰でこんなに良い女を手に入れられたからな」
そう言いながら赤井に肩を抱き寄せられるから驚いてしまって。
「え?手に入れるって?赤井さんとみなみさんは付き合ってるの?」
「ああ、そうだぞ」
「そ、そうなんだね…」
驚いた様子でもあったコナン君はその後少し難しい表情をしていて
きっと蘭ちゃんとの事なんだろう
いつも傍に居れるのにそれは本当の姿では無いのも辛い事だろうな…