第17章 青vs黄
私は家に着くと鞄を玄関にほったらかしにし、ボールを手にして以前青峰と勝負したコートに来ていた。
あんな試合を見せられて無性にバスケがしたくなった。
あんなに魅了される試合を見たのは初めてだったかもしれない。
私はダンダンとドリブルしながらアップがてらシュートを決めて行く。
玲「ーっ!!あ〜っもう!はよ試合したい!!はよこいウィンターカップ!!」
叫びながらダンクを決めた。
この後も何度もボールを拾ってはシュートを決めていた。
ダンクをしたり、レイアップ、スリーといったものから青峰のように形の無いアクロバットなシュートをしたりしていた。
30分ぐらいそうしてただろうか?私は「ふぅ」とため息をつきながら一旦休憩をとった。
そこに意外な人物が現れた。
向こうはまだ私に気づいてないみたいだ。
玲「こんなところで見かけるなんて珍しいな」
・・・ピンクって目立つな。
じーっと視線を向けてると相手も何かを感じたのかこちらに目を向けたので私に気づいたみたいだ。
桃「あっ!玲ちゃん!!
こんな所で何してるの?」
玲「いや、それうちの台詞な。試合終わったばっかで何ウロウロしてんの?身体休めなあかんやろw」
桃「そうなんだよ〜っ!でも青峰君が『公園に行く』って言って聞かないんだよ!」
さつきは腰に手を当てて頬を膨らませている。
玲「え、青峰もおるん?ホンマ2人して何してるねん…」
・・・あ、何か嫌な予感。はよ帰ろかな…
そう2人で話してると公園を囲むフェンスの向こうから色黒のデカイ男子が向かってるのが見えた。
手に飲み物持ってるとこからしてスポドリを買ってて遅くなってたみたいだ。