第17章 青vs黄
黒「黄瀬君…ついにキセキの模倣を完成させましたね。」
玲「うん。今でも手強いのにレベル上げよったな」
火「そうでなくっちゃな!」
・・負けてられねぇぜ!
私は身体が震えるのがわかった。
頭に浮かんだ言葉は
『バスケがしたい』
それでいっぱいになった。
涼太が青峰を完全にコピーしてからはエース対決が頻繁に起きた。
どちらも一歩も譲らない。
いつも相手に何処か諦めた目を向ける青峰もこの時は好戦的な目でバスケをしていた。久し振りに全力を出せる相手が目の前にいるのだからそうなるだろう。
そして、時間は過ぎて行き第4Qも終わりが近づいていた。
時間的に最後の対決になるだろう場面がやってきた。
ボールは涼太が持っている。
それを決める事ができれば海常は勝利だ。
そして何かを合図に2人はぶつかった。
私には動きしか見れないが2人の間では今までの経験から出来る限りの読み合いをしてるんだろう。
凄い集中力で相手の動きに着いて行く。
玲「…」
・・・どっちが勝つ?
涼太があるタイミングでフェイントをかけ抜けようようとした…
ように見せかけて笠松さんにパスを出したが
バンッ
それは無情にも青峰に阻止されて試合終了のホイッスルが鳴った。
一瞬会場は静まったが咳を切らしたように拍手が響いた。
勝者への祝辞…
敗者への賛辞…
それには観客のこの試合に対する感動が込められていた。
私たちは選手が退場し、場が落ち着いてから私たちも帰路へとついた。