第17章 青vs黄
そして第3Qの終わりかけにその時はきた。
玲「…きた。」
・・・お手並み拝見やな、涼太。
涼太と青峰が対峙した。
2人が何やら話しているが私たち観客席まで聞こえたのは涼太の一言
『憧れるのはもう、やめる』
玲「うわぁ…涼太凄いわ。試合中の土壇場で自分の実力を一気に底上げしてるやん」
私は1人呟いた。
青峰と実力を拮抗させるのに
涼太の青峰に対する“憧れ”を無くすことと
今まで不可能だった“キセキの模倣”
は私が考えてた勝敗の確立を上げるのに必要だろうと考えてたこと。
他に手段として考えてたのは涼太自信が誰かの技を自分のものにして繰り出すのではなく、自分だけの技を編み出すしかないと思っていた。
でも、キセキの模倣ができたなら話は一気に変わる。
はっきり言えば、今までの涼太は実力やポテンシャルで自分より格下の人の技しかコピーできない。幾ら本人より精度を上げても限界は割と直ぐに見えていた。
だが、キセキの模倣は自分と同等かそれ以上の能力をコピーしたことになる。これで涼太は不可能を無くしたに等しい。
そらに相手からしてみれば自分と戦うようなもの。
他人より自分自身とやり合う方が私はやりにくい…。自分を鍛える時に技を使われたら阻止不可能になるようにしてるからだ。それにその技を使うのは自分だけというのが普通であって自分の技が真似されるなんて想像してない。
ここまできたらそれはコピーではなく涼太だけの技としか言えない。
そして、涼太はついに青峰を抜いた。
周りは騒然とした。