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孤独なキセキ

第17章 青vs黄




するとそこに見覚えのある影が近づいて来てることに気がついた。



玲「あれ?涼太?」
・・・試合前やのにこんなとこにとんてや。ええんか?


黄「玲っちじゃないスか!こんなところで何してるんスか?」



そう言いながらこちらにやって来たのは今回の試合では確実に主役となるだろう海常のエースだった。



玲「ここにいてすることなんて試合見に来たに決まってるやろ」
・・・自分らのやつを見に来てんねんから


黄「そうっスよね。」



私はハイテンションで元気な声が返ってくると踏んでたのだが落ち着いた声が返ってきて違和感を感じた。



玲「どうしたん?緊張してる?」
・・・もしかしてやけど


黄「…そうかもしれないっスね」


玲「涼太でもこの舞台は緊張するかぁ。エースやしな…色んなもの背負わなあかんからな」
・・・海常のエースっていう肩書きは凄く重そうや


黄「…俺が背負えてるのなんて少しっスよ。先輩達…中でも笠松先輩が凄いんスよ」
・・去年のインターハイでの話聞いてるっスからいつも以上にそう感じるんス。


玲「そりゃ主将やもん。チームを背負う立場やし、それだけのものを背負えるぐらいの時間を海常のバスケ部に費やしてるんやから。
それに、歴代の想いも背負ってるんやろうし。

それに比べた涼太はまだ海常のバスケ部からすれば1年目のひよっこもいいとこやねんからさぁ。気負い過ぎたらあかんねんって」


黄「そうっスね。俺はまだまだっス」



そう言って涼太は大きく伸びをした。



玲「お、ちょっと元の涼太に戻ったかな?さっきまで萎れてたでw」
・・・少しでも緊張を解せてあげれたかな?


黄「肩が楽になったっス!!」
・・萎れてたんスか俺!





そう言ってから涼太は突然真剣な顔つきになった。

空気が変わった涼太を私はじっと待っていた。
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