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孤独なキセキ

第16章 地獄の合宿




私は扉の前で躊躇って中々入ってこない高尾の腕を引いて部屋の中へと無理やり引き込んだ。


私はドアをガチャンと閉めてから自分の荷物のとこまでさっさと進んで行った。



玲「はぁ〜やっぱ自分の部屋は落ち着くわ〜」
・・・っし!バスタオル多めに持って来てて正解やったw
荷物増やしてもたと思ってたけどw



私はさっきまで張ってた気を緩めて伸びをしていた。

そして近くに高尾の気配が無いことに気がつきキョロキョロと周りを見ると、何故かテレビの横に立っていた。


玲「…ごめんやけど、何やってんのか聞いていい?」
・・・何故にテレビの横?

高「いや、気にすんな」
・・玲ちゃんは自分の部屋で落ち着いてっけど俺からしたら全く落ち着けねえんだからな!!





私はいつもと様子の違う高尾を不審に思った。




玲「…気になるやろ」
・・・もしかして汗かき過ぎて熱出て来てたりする?心なしか顔赤いような気もする…


私はそう思って素早くバスタオルと高尾でも入りそうなジャージを鞄から引っ張り出した。


玲「はい、これ。
多分、高尾でも入ると思うねんけど…下はスエットやし上はジッパーのジャージやから。まあ、空けといてもこの季節なら何とかなるやろw」


そして手渡すと高尾は「は?」と言った感じで固まっている。


玲「いやいや、固まんなってw風呂貸すって言ってんねやん」
・・・それ以外に何があるねん



高「いや、それ今初めて聞いたから!!」
・・もしやとは思ってたけど…まさか本当になるとは…。



私は失笑しつつもタオルと服を渡して風呂場へと案内した。


玲「ジャンプーとかは置いてんあるからそれ使って。わからんことあったら聞いてな〜
あと、お湯は張れてないからゴメンやけどシャワーな」


テキパキと話を進めていった。
途中で高尾が「俺は後でいいって」とか言ってたけど華麗にスルーして洗面所の中へと押し込んだ。


玲「んじゃ、身体ちゃんと温めや〜」


高「…へいへい。」
・・まじかよ。え?玲ちゃん俺のことちゃんと男だって認識してんのか?絶対されてねぇよな!!
…折角だし、今は汗流すか。





高尾は自問自答しながら諦めてシャワーを浴びることにした。
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