第15章 球技大会!!~番外編~
私は痛みを訴えるお腹を抑えながら試合の行く末を見るためにベンチに皆の心配を押し切って座り続けた。
火「おい玲!お前保健室行けよ!」
玲「終わってから行く」
火「おせぇよ!」
玲「大丈夫。」
頑なに動かないで座り続けたら大我も言っても無駄だということに気づいたようで放置されるようになった。
私が心配するなか試合は開始された。
今回の球技大会でのドッジのルールは当てられたら外に出て、当てたら中に入り、制限時間は10分というもので ごく一般的なものが適用されている。
試合前半では涼太の女装が相手にバレることもなく無事に進んでいたため、後半も無事に終わると思い込んでいた。
玲「やったれー!!
当てろ大我!!」
・・・心配し過ぎやったっぽい!涼太も女の振り頑張ってるし!
しかし世の中こういう風に油断した時こそ何かが起こるもの…
この時も然り。
相手の男子が投げたボールが涼太の頭スレスレを通った。
玲「しゃがめ!」
黄「うおっ!」
・・危ねえっス!
つい、私も叫んでしまった。
叫んでも涼太の運動神経ならあんな玉には当たらなくて当たり前なのだが身体は反射的に動くものなのだ。
しかし、この時 既に事は起きていた。
ズルッ………………パサ
何かがずれ落ちる音がした。