第9章 モブリット生誕記念『今日の主役』
また再戦しそうな一触即発ムードは、講義室を出たはずのミカサが戻ってきたことによりお預けとなる。
幼なじみのアルミンを心配して戻ってきたらしく、私とジャンは「不毛な争いでアルミンを困らせないで」という鶴の一声で黙るしか無くなった。
いやほんと、まるでエレンが誰かに攫われたのかってくらい強烈なあの顔。目元に黒の縦線が入ったみたいな。
個人的にキース教官より恐ろしいと思っているあの顔で睨まれたら黙るしかないって。
ミカサが話し合いに参戦したことにより、講義室には見慣れた104期の面々が集まり、いつの間にか私の周りは大所帯となっていた。
気持ちが伝わるような素敵なサプライズを、とクリスタ。それを揶揄するユミル。
とにかく大きな音やくす玉でお祝いをというコニー。
大量の肉で腰を抜かせましょう、そして私も呼んでくださいとサシャ。
苦労しているだろうし、いっそ肩たたき券のような労いを送ってみればいいのでは?とライナー。頷くベルトルト。
まるで訓練兵の時に戻ったような和気あいあいとした空気に思わず笑みがこぼれる。
ここにいないアニや、マルコがいてくれたらどんなに良いだろうという気持ちは気付かないふりをした。