第9章 モブリット生誕記念『今日の主役』
今日もその決意を胸に職務に励んだ。
現場の片付けを終え着替えを済ました所で、アーベルさんに誘われ、酒の席に参加することになった。
と言っても私だけ未成年なのでノンアルだが…。
残って書類仕事をするというハンジさんとモブリットさんを除いたメンツで、ニファさんおすすめの酒場の隅に掛けると、運ばれたジョッキを打ち鳴らしてお互いを労った。
御三方はビールやワインに舌鼓を打ち、頬を赤くする中、1人だけシラフの私はもくもくと運ばれるつまみを口に運んだ。
酒が飲めない人間の酒場での楽しみはご飯くらいなものだ。
仕事の話をしたり、ハンジさんの危なっかしさに愚痴ったり、でもそんなところも含めて尊敬してるんだと目を輝かせたり、くだらない冗談を言い合ったり。
私はこの時間が大好きだった。
アーベルさんが机に突っ伏し、そろそろ最後の1杯にしようかなんて話している時だった。
ほろよいのケイジさんから重要情報が知らされたのは。
「そういえば、もうすぐ副長の誕生日だったな」