第8章 リトルボーイ
たまたま出会った町の食堂で、紙ナプキンに描いてもらった肖像画は手帳に挟んでお守り代わりにしている。
スケッチのためとはいえ、じっと見つめられて顔から火が出そうだったし、自分で自分の絵を持ってるのもどうかと思ったけど、でも嬉しくもあって…。
また熱くなりかけた顔を横に振って冷ました。
「そうかな?ほんものを見ながらならもっと上手に描けるんだけど…」
「これ以上うまくなれちゃうの?!!モブリットくんはすごいなあ!」
「えへへ…」
頬をぽりぽりかいて照れる姿に、胸を矢で射抜かれる。かわいい!!
ちょっと落ち着かないと本格的に鼻血が出そう…。
「ちょっとお茶入れて来るよ。モブリットくん、紅茶はのめる?」
「うん!僕好きだよ!」
「そ、そっか…じゃあ紅茶にするね」
大人のモブリットさんが言う「好き」も想像上ではすごい破壊力だったんだけど、子供の状態でもすごいなあ…。