第7章 ■汗と制服
久しぶりに入ったモブリットの部屋は何も変わってなくて、ほんとに花の高校生なんだろうかと思うくらい物が少なくて小綺麗だった。
当たり前のようにベッドに腰かける。昔からこの特等席は私のものだった。昔と違ってモブリットは隣に座ってこなかったけど。
モブリットがクーラーを付けようとリモコンを操作するけど、そのうちあれ?とか、え?とか慌てる声が聞こえてきた。何かと思って側に行く。
「どうしたの?」
「い、いや。クーラーが点かなくて」
「壊れた?」
「昨日までは大丈夫だったんだけどな……とりあえず麦茶持ってくるから。お前は、その…俺のベッドに座るのやめろ」
「えー?なんでよ」
「な・ん・で・で・も・だ。わかったな」
ビシッと指を指されながらモブリットが逃げるように部屋を出る。
もう、なんなのよ。なんでさっきから余所余所しいの。隣に立った時もまごついてたし。やっぱり昔のようにはいかないか。昔は手も繋いだし、ほっぺにちゅーもしたのに。叶わない片思いって、つらい。
ヤケになってベッドにぼふんと飛び込む。
白いシーツと枕からは隣にいる時よりも濃い、モブリットの匂いがした。よく洗われた清潔な匂いの中にモブリット特有の男らしい匂いがある気がして、下腹部がきゅうと恋しくなる。
一人でなにやってんだと思いつつそのままゴロゴロとベッドの上を堪能した。
夕方とはいえ、じわじわとした空気に汗が吹き出す。カラッとした空気なら乾いて気持ちいいんだけどな。まとわりつくような汗に不快感を覚えだしたところで、モブリットが戻ってきた。