第7章 ■汗と制服
「不安だなぁ」
「大丈夫!私はふたりが無事に付き合えるのに賭けるから。でも案外、先に大人の階段登っちゃうかもね?」
口の前に手を持ってきてむふふと笑ったナナバに顔が真っ赤になる。私でもさすがに意味はわかった。
「な!?いや、確かに夢だけど!!いつかはしたいけどさぁ?!」
「なにをだ?」
「エ!??」
後ろからモブリットの声がして慌てる。モブリットはたまに忍者かってくらい隠密行動をするから、こういうことがある。
でも今回は特に突っ込んでくることもなかったのでほっと胸を撫で下ろす。
「何の話してたか知らんが、これお前にだってさ」
「え、なにこれ」
差し出された封筒を受け取る。
何故か知らないけど、高校生になってからはモブリットが私の伝書鳩的な役割をすることがあった。渡されるものはラブレターだったり小物だったり。差出人がわからないのでいつも困っているんだけれど。
今回も手紙らしい。1人1台スマホを持つのが当たり前な時代に味なことをする人がいるもんだ。
「さあー?ジェスの悪口でも書かれてるんじゃないのか?」
「なによそれー!」
そして伝書鳩の仕事を終えたあとのモブリットはいつも不機嫌で、いつもは言わないようなことを言って私を怒らせにかかる。好きな人とはいえ、気に触ることをされれば私だって怒るのだ。
「まーまー。落ち着きなよ2人とも。もう昼休み終わるんだから、教室戻るよ」
「ふん」
「フンッ!」
顔を背けたままナナバと3人で教室に戻る。
隣の席なのでそこでも顔は背けたままだった。