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【短編集】海を見に行こう

第6章 -平和世界if- 幸福のあしおと



3人で手を合わせてカレーを口に運ぶ。
カッカッカッと次々かき込むサシャ。すこし早いペース、大きな口を開けてスプーンを運ぶモブリット。
食べ方が大きく違う2人の共通点といえば、美味しそうに食べてくれてる顔くらい。

時折できたての熱さにはふはふと湯気を逃がしているモブリットも、もちろんかわいかった。かわいいって言ったら拗ねるからあまり口にはしないけど思うだけならいいよね。

「おいじぃい"!!何杯でも食べれるぅ」
「同感だ」

あっという間に空になった皿を持ってキッチンに向かう2人。またタイムが縮まったんじゃないかしら。

「止まらない!止まらない!」
「ははは、がっつきすぎると詰まらせるぞ?」
「ヴッ」
「ほら言わんこっちゃない」
「食欲と元気があるのはいい事だけどね」

サシャのグラスに水を差すと、ゴッゴッとそれを飲み下す。あーっとため息をついてゲンナリした顔のサシャに、モブリットと顔を見合せて笑ってしまう。

「っう、」
「ジェスっ、大丈夫か」
「大丈夫。ちょっと動いただけだから。この子もサシャのことを笑っていたのかしら」
「勘弁してください〜私は恥ずかしいんですからね?赤ちゃんっ」

先程蹴られて痛んだお腹を、慣れた手つきでサシャが摩ってくれる。

大きく膨らんだ私のお腹の中には、心配そうに私を見つめる夫と同じ顔をした赤ちゃんがいるんだろうか。
それとも幸せに泣きそうな私みたいな顔なのかな。
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