第5章 ■香水
「いや、モブリットさ、…あっ!」
「嫌なのか?」
「ぅ、あ…い、嫌じゃな……っ!」
ベッドの中で身をくねらせながら、時に痙攣する彼女の艶めかしさに興奮して、繋がっている部分が膨張するのがわかる。
いつもは頼りに感じる背中。
隊服を着ているとわかりずらかったが、自分が覆い被さるだけで簡単に収まってしまう小さな、女のものなんだと気付かされる。
腰を一定のリズムで打ち付け、後ろからそのまま胸を揉むと、彼女の中が締まり声もどんどん切なくなっていく。
ジェスの限界が近い。
そう理解すると、彼女をここまで満足させられたという達成感と、達してる所を見たいという嗜虐心が脳を支配する。滝のような汗も体の高熱も、整わない呼吸もそのままに律動を早めた。
「あ"!!んう♡、だめ、い、イッちゃう!イッちゃうぅぅう♡♡」
「う……俺も…!」
ぎゅうぎゅうと圧迫され彼女の中で自分もイきそうになった所で急に体を引っ張られる感覚がして思わず目を閉じる。
どちらのものか分からない汗に塗れた彼女の、強い酒のような残り香だけが鼻に残った。
*
どのくらい時間が経ったのだろう。
眠っている間はやけに長く感じたが、燭台のロウソクの減り具合から自分が倒れてからそんなに経ってない事がわかる。気絶していたらしい。
床で倒れたのに自分の体が痛くないのは、彼女がベッドに運んでくれたからだと気づいた。
意識がゆっくり浮上してきて次第に目が冴えると、バッと毛布をめくって下半身を確かめる。
私はなんて夢を……!!!
丈夫な生地で厚めに作られている隊服の上からでもわかるくらいに隆起したソレに顔がカッと熱くなる。
先程まで見ていた夢の感覚がリアルに肌に残っている。非常に困った。正直言って満更じゃない自分に。
大事な部下に変なことを考えるなと戒めるが、夢の中で触れた胸の柔らかさや、重なった唇の感触をすぐには忘れられず、モノを落ち着けることも出来ずに心の中でジェスに謝る。
ギィとドアが軋んだ音に彼女が戻ってきたことを察し、人生で1番早い動きでベッドメイキングを施す。ふわりと舞った毛布が下半身を隠すのと、彼女が部屋に入ってくるのは同時だった。