第3章 My Honey
「私達もかえ、え?モブリット?!」
アルミン・アルレルト、ミカサ・アッカーマン、ジャン・キルシュタインと話していた彼の顔だけがやけに鮮明だ。
「しつけーぞジャン!俺はマザコンじゃないっての」
ふざけて笑う顔に、かつての彼女と自分を重ねる。
ああ、愛しい、間違いないその笑顔。いちばん古い記憶の中の彼女にそっくりそのまま。
ジェスが俺に会いに来なくなったのは、この子の笑顔を守るためだったのだ。君は爛れた関係の末に生まれた副産物ではないと。愛してると伝えるために。
ジェス、やっとお前の気持ちがわかった。
カイル。
例え君が、無意識に罪人の息子なんだとしても。
君の母親が取り返しのつかない罪人なんだとしても。
どうか私に君たちを愛すチャンスをくれないだろうか。
走って勢いよく肩を掴むと彼は驚いた顔をしてこちらを振り向いた。
明るいブラウンがかった瞳は私と同じものだ。
私がジェスを守れなかったばかりに、彼女は過ちを犯した。背中を這い上がるような、心臓が鉛になったような罪悪感はきっと死ぬまで拭えない。
……でも、私とジェスの罪深さが君を生んだと言うならば、私はきっと過ちさえも愛してしまうのだろう。
うまれてはじめまして。マイハニー。