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【短編集】海を見に行こう

第12章 ▲紫苑


訓練の筋肉痛のせいであまり眠れなかった…。

重い瞼をこすりながら訓練場へ続く廊下を歩く。
目的地に近づく度にツキツキ痛む頭は気のせいじゃない。

座学や、ジェス分隊長がいない訓練では訓練兵時代の調子でうまくやれるのに、彼女が関わった途端踏んだり蹴ったりになる自分にイライラし始めていた。

昔から気が長い方で、むしろ怒らないことを怒られていたのに、こんな自分に驚いている。

「来たね〜今日は分隊長が会議でいないから、私が君の面倒を見るよ」
「本当ですか!」
「嬉しそうだね」

訓練場にはハンジ副長と、いつも一緒にシバかれる先輩方しかおらず、天にも昇りそうな気持ちになった。

確かに副長の指導も厳しい。しかし、分隊長よりかは筋道が立てられていて不条理ではない。
本音を言えば、副長が分隊長であればいいのにと思ったことは幾度もある。

「はは、モブリットは特段、分隊長に扱かれてるからなぁ。羨ましいよ」
「本当ね」

同期のようなことを言い始めた先輩方に引きそうになる。まさかお二方もその気が…?

「あ、違うからな?むしろ俺は責めたいh「何の話してんのよ!このブス!」それは言い過ぎだろぉ?!」

隠しきれなかったのか気持ちが態度に出てしまっていたらしい。
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