第10章 ▲ラットの堕地獄
のちに、自分が難なく兵士のフリをできていたのがエルヴィンの策謀だったと知る。
それはそうだ。
壁の外の謎を誰よりも掴もうとしてる彼が、壁外に無傷でいた私の言い分を疑わない訳がなかったのだ。
私をわざわざ訓練兵にさせ、自ら調査兵団に入団させたのは、巨人の謎を握っている可能性のある私を、確実に手元に置いておくため。
私が調査兵団のみんなと築いた信頼は全てまやかしだった。
ハンジやモブリットといった一部の兵士は私の正体に気づいていなかったようだが。
そして、その日は突然訪れた。
_モブリット、ここは…?
_ハンジ?そのナイフ、なんで……?なにするつもり?!!
_あぁ!!痛っ!ッ!!しまっ、
_…は、はは…見られ、ちゃったね…
周りに疑われているとも知らずに、私は兵士気取りで兵団支部の地下牢獄にのこのこやってきて、正体を暴かれ捕らえられた。
そこからずっと、拷問の毎日から逃避するように、楽しかった記憶を思い出す日々だ。