第10章 ▲ラットの堕地獄
「あ"あぁぁあ!!ぁがッ!!ぐぎやぁあ、!!」
歯を引き抜かれた場所から激痛と血が溢れ出す。
暗い地下牢獄の中で、何日経ったかも今が何時かも分からない。
ひたすらに終わることの無い拷問に頭が狂いそうだ。
けど、私の歯は再び生えてきて、痛みもなくなる。そうすると頭も元に戻ってくるのだ。
だから拷問も止まらない。
「うわぁやっぱり凄いなあ。これって巨人の力なんでしょ?ねえジェス」
「う、うぅ……」
「ねえ。ここに連れてきてから随分経つよね?…………ずっと黙ってないでさあ……いい加減なんでもいいから話せよ!!」
「あぐぅあ??!!!!あ"ぁあああ!!!!」
ハンジによってバチンとまたひとつ前歯を抜かれる。
痛みにはいつまでも慣れない。目の前はチカチカビリビリ光って気を失いそうになる。
体は勝手に暴れて、拘束された椅子を何度も倒そうとするけど、それは椅子を押えているモブリットによって叶わない。倒れることすら出来ない。
「ほら、また蒸気が出てきてる。しっかり記録しろよモブリット」
「はい」
もう見慣れてきた2人の冷たい表情を見ないために、私はまた瞼を閉じた。