第9章 モブリット生誕記念『今日の主役』
ニファさんとアーベルさんから、104期の面々が手伝ってくれたことで、想定よりも豪華に飾り付けが完成したことを報告され、無事に私たちは誕生日会当日を迎えた。
ケイジさんの指揮の元、部屋の入口で待機している出迎え班の準備を万全にし、ハンジさんがターゲットを連れてくるのを待つ。
昨日の調子で完成した料理たちも抜かりなく並べられた。何も問題は無い。
「来たぞ、モブリットさんだ」
「みんな!手筈通りにお願いします!」
ドアに耳をつけていたコニーが2人の到着を知らせる。小声で確認を取ると、みんなが手元を確認して頷いてくれた。後は実行するだけだ。
次第にモブリットさんとハンジさんの話し声が近づいてきた。
「珍しく自分で書類作りしてると思ったら…こういうことですか。使っていた部屋の片付けだなんて…」
「まあまあ、今回は私も逃げずに手伝うからさ」
「今更驚きませんけどね、ハンジさんの仕事ぶりの方が驚きですよ」
「なんか失礼だなぁ」
ハンジさんの気の抜けた声を最後に、ドアノブが回り、ドアがスローモーションで開けられていく。
目的の人が入ってきた瞬間、私は手を上げて合図を出す。最初に動いたのはミカサだった。