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secret love★秘密の恋 ~長編~

第8章 大丈夫


朔哉
「…下手くそな…字っ…。」
和真
「仕方ないよ。だってまだ5歳だったもん。」
朔哉
「そ…だな…。」
和真
「泣かないでよ。」
朔哉
「……無理…言うなよ…。」

確かにそれは朔哉が書いたもので棺(ひつぎ)の中に入れたものだった。

朔哉
「和真…」
和真
「なに?」
朔哉
「ありがとう」
和真
「何で?」
朔哉
「お守り大事に持っててくれたし…」
和真
「?」
朔哉
「…また…会えた。」
和真
「!」
朔哉
「だから…ありがとう!」
和真
「うん!じゃあ最後に約束しよう?」
朔哉
「約束?」
和真
「さくやのお医者さん…」
朔哉
「望月か…?」
和真
「うん!望月先生は優しい先生だから信じても大丈夫だよ!」
朔哉
「でもっ!」
和真
「僕を信じて…?」
朔哉
「……分かった。約束だ。」
和真・朔哉
「指切りげんまん嘘ついたら針千本の~ます!指切った!」
和真
「ちょうどお迎えが来たみたいだね。」
朔哉
「え?」
和真
「じゃあ僕はそろそろ行くよ。」
朔哉
「和真っ!」
和真
「?」
朔哉
「ずっと友達だからな!」
和真
「うん!友達!」

そう言って和真は光になって消えた。

新一
「朔哉!」

朔哉
「!」

新一
「やっぱりここにいた!って誰かと話してたのか?」
朔哉
「…内緒だ。」
新一
「なんだよそれ…。」

ざわっ…

突然優しい風が吹いた。

きっと和真が傍にいるんだ。

そう思ったらちょっとだけ元気が出た。


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